帝王切開の謎

帝王切開ってなんか硬派ですよね!帝王ですよ帝王!・・・帝王ってナンデスカ。

と、昔から思っていたしるふぃですが、

メールマガジン「毎日1分、英字新聞」でも取り上げられていた。その中に
>Julius Caesar 「ジュリアス・シーザー」がこの方法で出産されたと伝えられることから、caesarean「帝王シーザーの切開」→「帝王切開」と呼ばれるようになりました。
とあったけれど、それって本当だろうか?

という疑問をWindfallさんが出してらっしゃったので、ほえー、本当だったらカッコイイなー、と思って不肖ニートしるふぃが調べてみました。

まず、

●なぜ帝王切開というのでしょうか?
 一番有名でもっともらしい話は、ローマの皇帝、ジュリアス・シーザー帝王切開で生まれたからというもの。帝王切開は、ラテン語では「sectio caesarea」、英語では「caesarean section」と言います。そしてジュリアス・シーザーは「Gaius Julius Caesar」です。
 しかし、シーザーが生まれたとされる紀元前100年頃は、母親と子どもを両方とも助けることのできる帝王切開手術が行われた可能性はほとんどありません。古代ローマ王法(lex regia)では、妊婦が死亡したときは子宮から子どもを取り出してから埋葬することが義務づけられていたそうです。しかし、シーザーの母親は長生きで54歳まで生きていたと言われ、またガリア戦争の遠征の途中でシーザーは母親に手紙を送っていることからも、母親の死後、子宮切開によってシーザーが生まれたということはあり得ないようです。

というわけで、シーザーが帝王切開で生まれたという説は「ぶっちゃけありえなーい」ようです。残念。では何故帝王なのかというと、諸説あるようで、

 一方、「caesarea」はラテン語の「caedere」(切る)の過去分詞「caesus」から作られた「caesar」(切開で生まれた者)に由来するという説があります。また「partus caesareus」(切開分娩―ドイツ語のSchnittentbindungに相当)が元ではないかという、あまり面白くない話もあります。
 ローマ時代の皇帝法(lex caesarea)では、妊婦が死亡したとき、子どもを子宮から取り出す前に埋葬することを禁じて、これが「sectio caesarea」の語源となった説が、帝王切開の由来として一番有力だと言われています。

と、「皇帝法」が関係あるというものと、「切る」と言う言葉が何故か翻訳の過程で「帝王」にカンチガイされてしまったという二説が挙げられています。

参考文献:堀口貞夫先生

後者の翻訳の間違いがどこで起こったか(に関する推定)はこちらのページをどうぞ。長いから。